中国式茶道2
chinese tea room
お店に入ると、このような清楚なクーニャンが出迎えてくれる。この茶館は北京駅近くのもの
中国茶道でも、茶道というからには当然「お作法」なるものがある。ここでは、中国でのお茶のたしなみかたを順を追って説明してみよう。
まずは、お店に入ったら、静かに、好きな席に着く。席は、いろんなタイプがあり、中二階の特別席は別料金になっていたりする。
さて、席に着いたら、まずはお茶菓子を選ぶことになる。店によってやり方はまちまちのようだが、基本セットにこのお茶菓子が含まれていたりする。
北京の店ではこのようなワゴンにのってきた。ここから二皿チョイスできる。
お菓子と言っても、中国のお茶菓子は、甘いあんこものなどはなく、干した果物や、果物の加工品などが多いので、とてもすっきりとした甘さのものを出すようだ。これは、中国茶の香ばしさと非常によくあう。こうして、まずはお菓子を食べながら、待とう。やがてお湯が沸いた頃に、シャオジエがお茶を入れに来てくれる。次にいよいよお茶の入れ方にうつろう
人数分の茶器を台に載せ、奇麗に並べる
まずは、茶器を並べるところから始める。この時、初めての客には、シャオジエがとっても優しげな声で、茶器の説明、お茶の入れ方に関する説明などがあるが、中国語なので、何を言っているか分からない。とりあえず、茶具の名称だけでも覚えておけばよかった・・・。次回の更新の時までに調べておきましょう・・・。
急須にお湯を注ぎ、すべての杯にそのお湯をそそぐ
さて、次に、すべての茶器を温めるために、まずは急須にお湯を注ぎ、とろとろと、すべての器にそのお湯を注ぎ温める。そしてすぐにそのお湯は台の上に流し、捨てる。ちなみにこの茶台は、上の簾のようなものの下に水が溜まる仕組みになっている。従って、この台はこぼすことを前提として作られているのだ。このあたりは、日本の茶道とはかなり違うようだ。
茶葉を入れる
お湯を切った急須に、お茶葉のためのじょうごのようなものをのせて、ここから、みみかきのような棒で、お茶葉をサラサラと入れる。この時、お茶葉の加減によって濃さが決まる。少ない茶葉で、長いをしたいときは薄めを頼むといいかもしれないが、初めは、やはり濃い目を頼みたい。なぜなら、中国茶は、香りを楽しむという意味合いもあるからだ。それに、小さい茶筒で注文した場合、濃い目でお願いしても、到底一回で飲みきれる量ではないので、長居が目的で、薄めを注文するというのもナンセンスだ。
急須にお湯を注ぐ。
ここに熱湯を注ぐ。お湯の注ぎかたも独特で、ポットを軽く上下に移動させながら、トロトロと注ぐのだ。一杯めのお湯は捨てるので、半分くらいまでしか入れない。急須の蓋をしめて、手首のスナップを聞かせて、軽くお湯をお茶葉全体に行き渡らせるたら、すぐに、台の上に捨てる。これは、お茶についた埃を洗うということらしい。中国のお茶も古いものだと、二百年前のものなどもあるので、高級茶であればある程、埃がついているらしい。ただし、あんまり洗いすぎると、お茶の成分まで捨てることになるので注意。
再びお湯を注ぎ、淵をはらう
さて、お茶葉が奇麗になったら、また熱湯を急須に注ぐのだが、今度は、お湯が急須からあふれるまで、お湯を注ぐ。そして、この時、急須の淵からあふれ出かけているお茶葉を中に戻すように、急須の蓋で、軽く一周、淵をなでるようにする。この時にザラザラという音がなかなか風流だ。そして急須からお湯があふれるのも構わずに蓋を上から落とす。
急須の上からお湯をかける
さて、ここから奇妙なことをする。蓋をした急須の上から熱湯をトロトロと注ぐのだ。これは、中の茶葉を蒸らすという意味があるらしい。初めて中国茶道を見ると、この場面が一番印象的で、絶対に自分でもやってみたくなる。かく言う、私もこれをやってみたい一心で、茶具セットを買ってしまった・・・。
お茶をポットに入れる
しばらく待ってから、茶漉しをのせた、給仕用のポット(何という名前か私は知らん。日本にもこれに似たのはあるよなぁ・・・)に注ぐ。この時、急須は、やはり上下させながら注ぐのだが、ここでは、急須の中のお茶はすべて移してしまう。
ポットから、個人の杯につぐ
最後に、このお茶の入ったポットから、個人の杯にお茶を注ぐのだが、この時まずは細長い方に注ぐ。そして、おのおのが自分で、この長い杯のお茶を短い杯に移す。そして、長い方の杯を持ち上げ、杯の中に漂う、お茶の香りを楽しむのだ。つまり長い杯は、飲むための杯ではなく、香りを楽しむための杯なのだ。
あとは、お茶菓子などを食べながら、静かに語らいましょう。
中国悠久の気分にひたれます・・・。
おしまい